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DB2 v9.7 お披露目

金曜日にClub DB2へ行ってきた。この日のテーマはDB2の最新バージョンであるv9.7(コードネーム:COBRA)について。主催者の話だと80人くらい集まったらしい。以下、個人的に興味深かった内容をメモ。

  • OracleからDB2への移行が容易になった
    • PL/SQLが使える
    • SQL *Plusライクなツール CLPPlusを提供
    • Oracleで使われているデータ型、関数と似たものを提供
    • ロック待ちが発生しないデータ読み取りを提供(Currently Committed)

Oracle上で動くアプリケーションを容易に移行できるようになったらしい。ロック待ちが発生しない軟派なトランザクション管理の仕組みも提供されている。しかも、このバージョンからデフォルトはOracleと同じになるそうだ。確かに、ロック待ちという事象が発生するのが少なくなるだろうから開発者的には作るの楽だし、問題も表面的に出なくなるから人気があるのかもしれない。でも僕はDB2が本来持っていた更新中はロックをしっかりかけて「更新中である」という事実を素直に伝えてくれる仕組みのほうが好きだ。更新中の曖昧なステータスにおかれているデータ事実を認知せず、更新前のデータを後続のJOBが読み取ったところで真の問題解決にはなっていない。ただ、DB2の販売戦略としては正しい選択だと思った。過去のロッキングの仕組みも選べるみたいだし。ロッキングに関して言えば並列性の向上よりも、RRやRSの定義が業界標準とずれているところを修正すべきだと思うのだがいかがだろうか。

  • pureXML周りの強化
    • DPF,MDC,パーティション表でXMLデータが使えるようになった
    • REORG allow write accessが可能になった

XML Readyな感じ。DB2の環境だったら通常のRDBMS表とほとんど同じようにXMLを扱うことができるようになったと思われる。

  • 他にも
    • 索引も圧縮できるようになった

ここはディスク容量をさらに減らせますよってことで魅力的。売り文句にもなりやすい。

営業さんの視点だと、Oracleからの移行を提案しやすくなったのではないか。DB2のほうがライセンス費用を安く抑えることができる点は顧客にとっては魅力的だと思う。移行が容易になれば、迷っていたユーザーは検討することだろう。あとは現場目線でOracleからDB2に切り替わることへの抵抗がどのくらいあるかですな。ツールや開発手法も似たような機能が提供されるようだけど・・・サードベンダーもツールを提供しやすくなるのか。