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よしなしごとを記す

ドキュメントを提出する前に確認すべき6つのこと

サラリーマンの人で、ドキュメントをひとつも書かずに仕事をする人はおそらくいないだろう。報告書、企画書、設計書、手順書、議事録、スケジュール、プレゼンテーション資料、etc・・・時には締め切りに追われ、時には野望を抱き、または仕方なくドキュメントを書いている。それで残業もすることもある。で、いろんな思いを込めたドキュメントが完成して、よし提出!!となるわけだがちょっと待ってほしい。ひと呼吸置いて、次の確認をすることをおススメする。4月になって新社会人になる方もお立会い。ここでの「提出」はメールで提出、または電子掲示板かなんかに貼り付けることを想定しています。

1.ファイルを開いたら1ページ目が表示されるか?

ドキュメントが完成した = "今、最終ページ" であることが多いだろう。Officeのようなツールだと保存したときに表示したときのページをご丁寧に覚えてくれている。編集者には便利だが、ドキュメントを受け取って読む人にとってはいきなり面食らってしまうだろう。ページを順にめくっていくという読者の権利を尊重すべきだ。

2.日付、組織名は適切か?

これは特に4月や年始に重点的に確認したほうがいい。大概はドキュメント用のテンプレートを会社や部で用意しているはずだ。そうすると組織名や”2009年度”などといった内容がヘッダ・フッタや隅のほうにあらかじめ入っている場合が多い。通常は便利だが、年度が変わったり組織の変更が発生すると現状と不一致が生じてしまう。自分が異動した場合も注意が必要だ。また、異動先で組織名や日付の書き方などを統一している場合もあるので、最初に確認しておいたほうがいいだろう。後で確認するより異動直後に確認したほうが恥ずかしくない。

3.印刷はすぐにできる状態か?

ドキュメントが完成したら印刷プレビューを実行することをおススメする。読者が印刷ボタンを押せばすぐに紙の状態のドキュメントを入手できるようにしておくのだ。くれぐれも余白の修正などを読者にやらせてはいけない。いくつか確認のための項目を挙げておく。

    • 無駄なページは出力されないか?
    • 図形の中に記述した文字列が図形からはみ出ていないか?
    • 印刷部数を1部に戻しているか?

お客様など、重要な人に送る場合は印刷プレビューだけでは足りない。実際に自分で印刷して体裁を確認することをおススメする。

4.ページ番号は振られているか?最新か?

ページ番号や大きな項目には番号を振っておいたほうがいい。会議やレビューのときに番号を指定して目的のドキュメントにすばやくありつけることができる。提出後のメールでのやり取りも楽だ。また、編集の途中で番号の修正を忘れてしまうと残念なことになるので完成した後に番号を振るようにしたほうがいいだろう。

5.オートフィルタ、ウィンドウ固定、改ページプレビューの設定は解除したか?

これはスプレッドシートに限られるが、大切だと思ったので書く。これらが便利な機能であることは否定しないが読者にとっては必ずしもそうではない。特にオートフィルタで表示データに中途半端な制限が入っているのはいただけない。フィルタを使いたいのなら、フィルタを使用した意図を提出するときのメールや解説文に含めておくべきだろう。そうでないと、読者は隠されたデータの存在に一抹の不安を覚えるだろう。ちなみに私は同じ理由でセルの非表示機能も使用しない。提出する文書には何も隠さないほうがいい。誤解を生むだけだ。また、改ページプレビューの機能を使って、印刷の体裁を整えたことには敬意を表するがせっかくなので解除しておこう。

6.そのファイルを読者は開けるか?

どちらかというと、ドキュメントを作成する前に確認すべきことだがもう一度確認しておきたい。共通のツールを使っていることがあらかじめわかっていれば問題ない。または同じツールでもバージョンの相違によって読み取れない場合がある。Officeだと、2007でデフォルトのファイルフォーマットが変更になるので、2003のバージョンを利用している人が相手の場合は先方のバージョンでも読める形式でファイルを作成する必要がある。ここでも強調するが、変換の手間はこちらで負担するべきだ。読者はただ、ドキュメントを読むだけの人。

ここまでくれば

お待たせしました。ここまでくればいい感じではないでしょうか。ドキュメントを提出しましょう。ここまでうだうだ書いていて全く信じられないだろうけど、私はこの手の体裁のあり方についてはあまり気にしない。ただし、せっかく書いた渾身の作品がつまらないところで批判されたり、評価を下げられたりするのが嫌なだけ。もったいない。中にはこういった体裁に関する粗探しを楽しみにしている人間も少なからず存在していて、本当に読むべき内容や議論すべき内容がおざなりになることがたまにある。そんなつまらないところで足を引っ張られる必要はない。あとはサービス精神。快適にドキュメントを読んでほしい。

なぜこの記事を書いた?

会社の全社的な掲示板に掲載されたドキュメントの印刷設定が部数14になっていたから。そりゃないよ。ということでついカッとなったのであった。確認もせずに印刷したほうが悪いという意見もあるだろう。が、システムを設計したりお客様に提案をしたりする仕事を生業にしている会社なので相手の視点に立った気配りができることは実に大切なことなのです。ちなみに間違って印刷してしまったのは私ではありませんw