エンジニアの未来サミットに行ってきた
13日の土曜日のお話。13時半くらいから始まって、18時半くらいまで。結構な長丁場。終わった後は脳みそがクルクルしていた。ためになったと感じたこと、考えたことなどを書いておこう。
泥のように働くこと
- 学生たちはしっかりしていた
- パネラーはアルファギークたちと学生たちという構成。10年は泥のように働くといった発言についても、落ち着いた意見が多かったように思う。興味深かったのはほかの業界と比較したときに泥のように働くことというのは特に珍しいことでもなんでもないといった意見。確かに。IT業界以外だって同じことが当てはまると思う。ディスカッションの流れは、最初は泥のように働くことについての言葉遊びで始まり、議論自体は「泥」という部分に対しては固執する必要はないという展開になった。
- 壇上で話していた学生たちはみんな立派だったと思う。自分が就職活動をしていたころはそんなにしっかりと考えていなかった。ちょうど、IT革命なんていわれていたころで食いっぱぐれはなさそうだとか、腕一本でやっていけそうだ、なんてところが魅力に感じて私は就職を決意した程度。
- OSSは作者が自分の存在をアピールできる仕組みだ
- 議論から出てきたお話。ひがやすをさんがおっしゃっていた気がする。会社でソースコードを書いていると、それはお客様に納品したり、みんなの成果ってことになってしまって作者としてのアピールができない。OSSはそのあたりが違っていて、作者の存在が際立ちますよというお話。これは前述した泥のように働く、いくら仕事をしていても日の目を見ないということについての解決策のようになっているわけですな。この前、視覚障害者とOSSについての勉強会にも行ってきたけれどOSSそのもの、またはGPLなどといったように、OSSを扱っているライセンスの仕組みというのは何か新しい可能性を持っているのだなぁと思った。そのあたりの底力がみんなを魅了しているのかもしれない。
- ということで、私もさらにOSSの世界に足を踏み入れてみることにしようと思った。
- 管理職にシフトしてしまう仕組み
- マネジメントが楽しい人は徐々にマネジメントの要素が増えていってもいいでしょうけれど、そうじゃない場合は辛いよねって話。ディスカッションの中でも話に出ていたけれど、OSSでも仕事でも何でもですが、何かを実現するには実現するための手段と直接関係がない部分、調整事項や雑務、法律の知識なんていうのが必ず必要になってくるという点。改めて認識した。実現したいことの規模が大きければ大きいほど当てはまることなんだと思う。それを面倒くさがらずにできる人が成功する人なのかもしれない。
Sierについて
そのほか、思ったこと
- 自分のやっていることが報われるかどうか
- これは結局のところ、何かをやってみて振り返ってみるまでわからないということ。なので、自分の勘や考えを信じて突き進めってことなんだと吉岡さんがおっしゃっていた。そのとおりだと思う。僕はそれでも、プログラミングの魅力って自分の考えや発想を表現することができることだと思っていて、プログラムが出来上がれば、それつまり報われる要素は他の活動に比べればたくさん転がっているようにも思う。だから私は今の仕事や、趣味的な活動をやめないんだと思う。
- ライフを語る系のセミナーはもういいや
- 今回五時間近くセミナーで話を聞きながら考えた結果、大分自分のことについて整理することができた。このことがとてもよかった。と、同時にエンジニアとしての未来とか、ワークライフバランスの話とかをストレートに聞くのはもういいやって思った。これからは技術系の勉強会に参加して、いろんな人たちと交流していこうと思う。
セミナーの運営方法やアイディア
- 参加者を分析し発表していた
- これが面白かった。事前登録制だったからできたやり方だけど、何かの参考になりそう。グラフを大々的にスクリーンに映して、セミナーに関心がある人たちはこんな人たちだって情報をみんなでシェアする。年齢や職種、業界の中での立ち位置など。事後作業として統計を取るところまではやるだろうけどそれを公開したところがすばらしい。参考にさせてもらいます。
- 細かい話だけどスライドの左上にタイトルをロゴマークとして使っていた。これも面白い。複数の人間がプレゼンをする場合に統一感が出てくるから、見ていて安心感が得られる。IBM社のイベントとかでもスライドのテンプレートは統一していたし。これも真似してみよう。
- 動画のストリーミング配信
- Webで生放送が見れたらしい。それでもって、自分たちのコメントを送って画面に表示させることができる。会場のスクリーンにも言葉が表示される仕組み。さらに面白かったのは会場の人たちも携帯電話のメールでコメントを投稿できる点。仕組みは面白いけれど、パネラーの皆さんは表示されるコメントの数々を真に受けちゃもたないだろうなぁ。